酒見賢一さんの「陋巷に在り」第8巻を読み終えました。子蓉(しよう)の蠱術から、妤(よ)を救おうとした医鶃(いげい)でしたが、子蓉の予想外の手強さに医鶃も自分の全てを賭けて戦う必要があることを悟りました。そして医鶃は、顔回の力と自らの信奉する神である祝融(しゅくゆう)の力を借りて、妤を救う決意をしました。その方法は、薬酒の力を使って一時的に顔回を仮死状態にして冥界に送り込んで、妤を救わせるというものでした。...
日々の記録
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酒見賢一さんの「陋巷に在り」第7巻を読み終えました。この巻では、妤(よ)にかけられた蠱術を破るために、南方の呪術に詳しい医鶃(いげい)が子蓉(しよう)と対決することになります。苦心の末に費城を破壊は終わりましたが、孔子の目的はまだ達成されていません。孟孫氏に仕える公斂處父(こうれんしょほ)が、残された成城に陣取り、城の破壊をやめさせようとしていたのです。とはいえ、無理に力押しすれば、先の費城にこもって戦っ...
酒見賢一さんの「陋巷に在り」第6巻を読み終えました。この巻では、ようやく顔回と孔子が動きました。子蓉(しよう)に操られた妤(よ)は、魯の都の雑人溜りから発生した暴動を楽しんでいます。妤の移動に合わせるかのように、騒乱の発生する場所も移動していきます。そこについに、顔回が現れました。顔回の前に立ちふさがったのは、守り人という使命すら忘れた五六でした。そんな五六を、顔回はいきなり殴りつけました。普通の状態...
酒見賢一さんの「陋巷に在り」第5巻を読み終えました。前巻で子蓉(しよう)の蠱術に陥った妤(よ)でしたが、そんな妤を救おうとするうちに五六も子蓉の術に陥ります。妤と違い、五六は媚術に対する心得もあったのですが、妤への恋心と師匠である顔穆を失った隙を突かれて、いつの間にか媚術に取り込まれていました。この術の怖さは、かかっている本人は自分の意思で行動していると思っていることですね。周囲から見たら異様な行動も...
酒見賢一さんの「陋巷に在り」第4巻を読み終えました。今回は顔回は脇に回り、妤(よ)と五六、少正卯(しょうせいぼう)が顔儒の本拠地へと乗り込むお話でした。前巻で、あれだけの死闘を繰り広げながら、子蓉(しよう)は陋巷にある顔回の家を訪れていました。しかし、あいにく顔回は留守で、顔回の父・顔路が子蓉の相手をすることになりました。下品でとぼけた感じの顔路には、さすがの子蓉も気をそらされて媚術を活かすことができま...
酒見賢一さんの「陋巷に在り」第3巻を読み終えました。今回は、ついに顔回と子蓉(しよう)が直接対決することになります!孔子は、前巻での少正卯(しょうせいぼう)屋敷の家宅捜査失敗の責任を取って、自ら自宅に蟄居しています。そのおかげで、ようやく子貢(しこう)は孔子と顔を合わせることができました。しかし子蓉の媚術に取り込まれた子貢は、それでも彼女の元に通うのをやめることができません。その頃、顔回は子貢と共に子蓉...
酒見賢一さんの「陋巷に在り」第2巻を読み終えました。前半は、1巻に続いて陽虎との戦いが描かれました。陽虎がクーデターを起こした裏では、南方の巫術を用いた恐るべき仕掛けが用意されていました。それに立ち向かうのは、顔回です。陽虎は五父の衢(ごほのちまた)に、饕餮(とうてつ)と呼ばれる守護神を呼び出していたのです。顔儒の一族は、饕餮に立ち向かいますが、饕餮の力は強大で相手になりません。そこに顔回が現れました...
先日、「泣き虫 弱虫 諸葛孔明」の最終巻を読み終えましたが、著者には「陋巷に在り」という作品もあったことを思い出しました。物語の舞台となるのは、紀元前の中国。主人公は「論語」で有名な孔子と、その弟子・顔回みたいです。物語が始まった時、孔子はすでに五十歳を迎えていました。ようやく魯の官吏になった孔子は、魯の中での勢力を拡大しようとしてます。孔子には多くの弟子がいましたが、その1人・顔回はちょっと不思議...
酒見賢一さんの「泣き虫 弱虫 諸葛孔明」も、この5作目でついに完結です。この巻では、孔明の南征と北伐が描かれます。南征では、有名な戦って捕らえた孟獲を7回打ち負かして7回逃がす作戦が描かれます。この戦いの主眼は、敵を討ち滅ぼすことではなく、孟獲を心から蜀に心服させることでした。そのために、孔明は配下の武将の反感を買いながらも、あえて何度も孟獲を逃がします。南征は本史には記述が少ないらしく、三国志演義...
酒見賢一さんの「泣き虫弱虫諸葛孔明 第四部」を読み終えました。この巻では、劉備が蜀を得るまでから始まり、関羽の死、曹操の死、張飛の死、そして劉備の死が語られました。第一部と第二部は、とにかく笑える三国志でしたが、第三部あたりからちょっとくだけた三国志となってしまいました。その流れが今回も続いています。孔明に並ぶ人材として、龐統を得た劉備でしたが、本編でも語られているように、この龐統はさしたる活躍も...
酒見賢一さんの「ピュタゴラスの旅」を読み終えました。この本には、5つの短編が収録されていました。推理小説的な内容を、作者の視点から描いた「そしてすべて目に見えないもの」。ピュタゴラスとその弟子テュウモスを描いた「ピュタゴラスの旅」。犯罪が起きた時、その犯人をくじ引きで決める村を描いた「籤引き」。何者かに虐待された飼い猫の仇を討とうとする男の物語「虐待者たち」。奴隷ながらも独自の哲学的な境地に達した...
酒見賢一さんの「泣き虫弱虫諸葛孔明」の第3部がようやく発売されました。今回の物語のメインとなるのは、有名な赤壁の戦いです。曹操に追われて、なんとか逃げ延びた劉備軍団。しかし、この先も生き延びようとするなら、なんとかして呉を戦いに引き込むことが必要です。そこで孔明は、呉に乗り込んで孫権を動かすのでした。そして、赤壁の戦いのヒーロー・周瑜の登場です!出会った最初から孔明にうさんくさい物を感じていた周瑜...
酒見賢一さんの笑える三国志・第弐部を読み終えました。(^^;この第弐部では、孔明が劉備の軍師となって、博望坡での戦い(なかった;_;)から、多くの民衆を引き連れての曹軍からの逃避行、趙雲の阿斗を抱えての単騎での戦い、そして張飛の長坂橋での戦いまでが描かれました。前作に劣らず、今回も孔明や劉備たちの狂ったような言動に大笑いさせてもらいました。三国志のはずなのに、なぜかお話の途中でエヴァンゲリオンや金田一少年...
「後宮小説」や「墨攻」を学生時代に読んで以来、ご無沙汰していた酒見賢一さんの「泣き虫 弱虫 諸葛孔明」を読んでみました。酒見さんが三国志関連の本を書かれたと知った時は、数多く出版されている三国志本がまた増えたかあくらいに思っていましたが、ちょっと読んでみたらこの本、とても面白くて何度も大爆笑させられました。三国志を題材にした小説は数多くありますが、これだけ抱腹絶倒できる作品はちょっと珍しいと思います...
最初はよくある三国志小説かと思ったのですが、これだけ笑える三国志も珍しいですよ。
私も今まで酒見さんはこんな笑える小説を書かれる方だと認識していなかったのですが、この作品を読んで評価が一変しました。
続き物ではありますが、きちんと一区切りはついていますし、これ1冊でも十分に楽しめる作品だと思いますよ。
現在はまだ第2部までしか刊行されてないようですが、続きが出るのがとても楽しみです。(^^)
こちらから
「御霊将門」「神器封殺」にも
トラックバックさせていただきました。
また合う記事がありましたら、お気軽にどうぞ。
読むのが遅いので、なかなか本の感想が書けませんが、こつこつ記事数を増やしていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。
酒見さんといえば、墨攻のイメージが強く、質実剛健でかざりっけのない迫真の描写が印象的だったんですが・・・そんな面白い感じの文章書く人だったとはw
これは読んでみたいですねw しかし続きモノだと・・・酒見さんは筆が遅い印象が・・・(^ー^;A