フランス料理店「ビストロ・パ・マル」を舞台としたシリーズの3作目です。2作目の「ヴァン・ショーをあなたに」の後、新作がないのを残念に思っていたのですが、まさかの新作発売でうれしかったです!(^^)ビストロ・パ・マルの温かい雰囲気はいつも通りで、そこを訪れるお客さんのちょっとした謎解き、そして登場する料理のおいしそうな描写。近藤史恵さんはサクリファイス・シリーズもいいけれど、こちらも捨てがたい魅力があり...
日々の記録
アニメと読書の感想をメインにしたブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆
近藤史恵さんの「昨日の海は」を読み終えました。物語の舞台となるのは、四国の磯ノ森と呼ばれる小さな町です。主人公の光介は、そこで両親と一緒に暮らしています。光介は変化のない田舎の生活に飽きて、漠然と進学する時は都会に行きたいと思っています。しかし、何か具体的な夢があるわけではありません。そこへ突然、光介の伯母である芹(せり)が娘の双葉を連れて帰ってきました。2人は光介の家の2階で、一緒に生活することに...
近藤史恵さんの「キアズマ」を読み終えました。「サヴァイヴ」までは、プロの自転車ロードレースの世界を舞台にした物語でしたが、この作品では大学生のアマチュア・ロードレースの世界が描かれています。そのため、主人公も今まで登場したチカではなく、フランスからの帰国子女である岸田正樹が主人公です。フランスで3年間を過ごした後、一浪して正樹は新光大学へと入学しました。しかし、入学して間もないのに、正樹は自転車部...
近藤史恵さんの「アネモネ探偵団 香港式ミルクティーの謎」を読み終えました。近藤さんは、大人向けの小説だけでなく、子供向けの作品も書かれていて驚きでした。実生女学院と実生中学は元々は同じ学校でした。ところが理事である兄弟が対立したことから、東館は実生中学に、西館は中高一貫のお嬢様学園、実生女学院へと変わったのでした。2つの学園の間には、"実生の壁"と呼ばれる高い壁がそびえ立っています。その壁によって、...
近藤史恵さんの「ヴァン・ショーをあなたに」を読み終えました。この作品は、先に読み終えた「タルト・タタンの夢」の続編です。フレンチレストラン、ビストロ・パ・マルを舞台に、今回もシェフの三船さんがさまざまな謎を解決します。そこに登場する料理も、相変わらずおいしそうです。今回は「錆びないスキレット」、「憂さばらしのピストゥ」、「ブラン・ジュリーのメロンパン」、「マドモワゼル・ブイヤベースにご用心」、「氷...
近藤史恵さんの「タルト・タタンの夢」を読み終えました。ビストロ・パ・マルは、下町にある小さなフレンチ・レストランです。店員はオーナー・シェフの三船さん、料理人の志村さん、ソムリエの金子さん、ギャルソンの高築君の4人だけです。本格的なフランス料理というよりは、家庭的なフランス料理を味あわせてくれるこのお店には、時々ちょっとした謎が持ち込まれます。いつもそれを見事に解決するのは、シェフの三船さんなので...
近藤史恵さんの「サヴァイヴ」を読み終えました。この作品は、「サクリファイス」「エデン」と続いてきた作品の3作目です。「サクリファイス」と「エデン」は白石誓を主人公とした長編作品でしたが、この「サヴァイヴ」は物語の視点が誓だけでなく、伊庭や赤城の視点から描かれた物語も収録されています。前2作とは変わり、今回は6本の短編を集めた作品集になっているのも異なります。収録されている作品は、誓を主人公とした「...
近藤史恵さんの「エデン」を読み終えました。この作品は単独の作品としても楽しめますが、前作である「サクリファイス」を読んでからの方が、より楽しめる作品です。前作でスペインのチームで走るチャンスを得た白石誓=チカは、今ではフランスのチームで走っています。チームのエースとなるのは、フィンランド人のミッコです。ミッコは今年こそツール・ド・フランスで勝つと勢い込んでいます。そんな中、チカに衝撃的な知らせが届...
近藤史恵さんの「サクリファイス」を読み終えました。自転車のロードレースの世界を舞台にした小説があると、この本のことは以前から気になっていました。曽田正人さんのマンガ「シャカリキ! 」も好きでしたし、時折テレビで放映されるツール・ド・フランスを見るのも好きでした。運動神経が悪くて、乗りこなすところまでいきませんでしたが、ロードバイクへの憧れがつのって、とうとう購入してしまったのも今ではいい思い出です。...