日々の記録

アニメと読書の感想をメインにしたブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆

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2021-05-15 (Sat)

引き潮のとき(4)/眉村 卓

引き潮のとき(4)/眉村 卓

眉村卓さんの「引き潮のとき」4巻を読み終えました。この巻では、ようやく状況が少し動き始めました。プバオヌから手に入れた土地の開発を巡って、サイエート家とバレスケル家が衝突したのです。事態を鎮めるためにキタは、ロボット治安部隊を現地に派遣しました。その一方でキタは、今後のサイエート家とバレスケル家の扱いに差をつけることで、名家同士の対立を煽るつもりでした。一方、軍事博物館の建設のために第45星区軍が大...

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2020-11-11 (Wed)

引き潮のとき(3)/眉村 卓

引き潮のとき(3)/眉村 卓

2巻の読了から時間がかかりましたが、「引き潮のとき」3巻を読み終えました。この巻では、キタが南分庁で今後の方針を検討するところから始まり、植民都市での2つの名家の対立、遭難した植民者の船の救助、ミア・コートレオが名家に対して恨みを持っていたこと、そして自ら司政官のスパイとなることを志願します。さらにキタは再びハビヤを訪問して、以前から気になっていたトズトーに会うことができました。そこでキタは、トズ...

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2020-05-31 (Sun)

引き潮のとき(2)/眉村 卓

引き潮のとき(2)/眉村 卓

眉村卓さんの司政官シリーズ、「引き潮のとき」第2巻を読み終えました。第2巻では、SQ1への対処、ハビヤの仮設都市に起きた事件、そして巡察官バザラ・PK2・ジャクスンの到着などが描かれました。この巻ではキタが、隠された目的の達成のために動き始めます。その大きな壁として、SQ1の存在が印象づけられる内容でした。司政官の権威が高かった頃の意識を引きずっているSQ1を、キタは苦労しながらも自らの目的へと誘導していまし...

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2020-05-03 (Sun)

引き潮のとき(1)/眉村 卓

引き潮のとき(1)/眉村 卓

眉村卓さんの司政官シリーズ、「引き潮のとき」第1巻を読み終えました。司政官シリーズの中で、なぜかこの作品だけは絶版となったままです。こうして感想を書けるのは、数年前に運良く古本屋で全5巻を入手することができたからです。しかし、ハードカバー2段組5冊というボリュームに圧倒されたのと、これを読み終えたら司政官シリーズの新作はもないと思うと、なかなか読み始められませんでした。今回、読み始めることにしたの...

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2020-01-27 (Mon)

カルタゴの運命/眉村 卓

カルタゴの運命/眉村 卓

眉村卓さんの「カルタゴの運命」を読み終えました。31歳のフリーター・松田裕は、人間文化研究所の不思議な求人広告に応募しました。仕事の募集なのに、勤務時間や勤務場所、給与などが広告には全く書かれていないのです。そんな不思議な広告に興味を持った松田は、その面接に参加しました。そこでの課題は、用意されていたポール・アンダースンの「タイム・パトロール」というSF小説を読んで、その感想文を書けというのです。他...

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2019-11-04 (Mon)

EXPO'87/眉村 卓

EXPO'87/眉村 卓

昨日亡くなられた(涙)、眉村卓さんの「EXPO'87」を読み終えました。この作品は、1970年の大阪万博に先立つ1968年に書かれた作品です。1987年に再び、日本で万博が行われることになった世界が舞台です。物語は開催の4年前から始まり、万博が開催されるところで終わります。万博に出品する企業の1つ、大阪レジャー産業は社長が急病で倒れて、専務の豪田が陣頭指揮を執ることになります。財閥系に属さない大阪レジャー産業にとって...

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懐かしい名前を見つけたので * by ぬるーくまったりと
こんな作品があったのですね、眉村卓さんといえば、ねらわれた学園、時をかける少女、が有名過ぎるほどで今でもリメイクされてますからね

Re: 懐かしい名前を見つけたので * by 横溝ルパン
こんにちは。コメントありがとうございます。

眉村卓さんは、やはりジュブナイル小説を覚えてらっしゃる方が多いですね。でも司政官シリーズをはじめとする大人も楽しめるSFも数多く書かれていますので、再評価されて欲しいですね。とはいえ、書籍の多くは絶版状態で、本屋で手に取る機会も少ないのがファンとしては残念です。司政官シリーズやジュブナイル作品の一部以外は、電子書籍になってないのも残念です。

最後に1つだけ訂正させていただくと、「時をかける少女」は筒井康隆さんの作品です。眉村卓さんのタイムトラベルものだと、アニメ化されたのは「時空の旅人」(アニメ化前は「とらえられたスクールバス」というタイトルでした)ですね。(^^;

No Subject * by あかね
こんにちは。
眉村先生の小説は、当時(昭和44年ころ)、学習月刊誌の挿入小説(サロンは終わった。)を読んで以来、眉村先生オタクになって50年。近未来の大団円で終わらない結末が、妙に現実味があって。
 実感装置→バーチャルリアリティー
 重力遮断装置はまだ出来てないですね。
 ちなみに、世界で一番最初に携帯電話で自宅へ電話したのは私。大阪万博で、電電公社が、デモで貸し出していたのを使って。

Re: No Subject * by 横溝ルパン
こんにちは。コメントありがとうございます。

眉村先生ファン歴50年とは凄いですね!
私は角川文庫のジュブナイル作品で眉村先生の作品を知って、それから先生の他の作品も読むようになりました。
この作品の実感装置は、バーチャルリアリティを先取りしているのが凄いですよね。(^^)

世界で一番最初に携帯電話から自宅に電話されたのが、あかねさんとは凄いですね!
その時代に夢の技術だったものが、今は普及して多くの人が使えるようになって、技術の進歩は素晴らしいですね。

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2019-09-26 (Thu)

二十四時間の侵入者/眉村 卓

二十四時間の侵入者/眉村 卓

眉村卓さんの「二十四時間の侵入者」を読み終えました。この本には、「二十四時間の侵入者」と「闇からきた少女」の2作のジュブナイル小説が収録されています。どちらも中学生が主人公のお話です。「二十四時間の侵入者」は、絵画部の写生会に参加した住野隆一と小沢未代子が怪しげな少年を目撃します。それを境に、2人だけでなく日本全体が混乱に陥る事件が発生します。怪しげな少年はどこからやって来たのか、そして彼らの目的...

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2019-09-21 (Sat)

幻影の構成/眉村 卓

幻影の構成/眉村 卓

眉村卓さんの「幻影の構成」を読み終えました。いつともわからない未来、人類はイミジェックスと呼ばれる小型のイヤフォンから、あらゆる情報や娯楽、癒やしを得て暮らしていました。しかし第八都市に暮らすラグ・サートという青年だけは、イミジェックスに依存しきることなく、彼ら一般市民を統率する中央登録市民になるために努力を重ねています。そしてラグは、なんとか中央登録市民になりました。しかしそこで彼は、中央登録市...

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2016-08-04 (Thu)

還らざる城/眉村 卓

還らざる城/眉村 卓

眉村卓さんの「還らざる城」を読み終えました。この作品は眉村さんの「とらえられたスクールバス」などと同じく、20世紀に生きる少年が戦国時代にタイムスリップしてしまうお話です。高井敏夫は父が計画に参加している、タイムカプセルを見学させてもらうことになりました。20世紀の技術を詰め込んだ大きなカプセルを、敏夫は父の部下である稲田青年に案内してもらいます。ところが、その途中で誰もいないはずのカプセルの中に、不...

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2016-05-18 (Wed)

思いあがりの夏/眉村 卓

思いあがりの夏/眉村 卓

眉村卓さんの「思いあがりの夏」を読み終えました。眉村さんの作品で、昔読んだんだけれど、作品のタイトルを忘れてしまった作品がありました。幕末にタイムスリップしてしまった青年が、新撰組の一員になる話なのですが・・・。それをようやく、この本の中に見つけました。「名残の雪」という作品でした!(^^)この本には、「名残の雪」以外に表題作の「思いあがりの夏」、「島から来た男」、「"あした"のために」、「子供ばんざい...

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2014-04-19 (Sat)

いいかげんワールド/眉村 卓

いいかげんワールド/眉村 卓

眉村卓さんの「いいかげんワールド」を読み終えました。作家で大学の講師もしていた福井一男(以下、著者)は、かって大学の教え子であった若葉快児から手紙をもらいました。その手紙には、異世界に行く方法を見つけたから協力して欲しいと書かれていました。半信半疑のまま快児に必要なお金を貸して、異世界に行くことに協力した著者は、なぜか快児と一緒に異世界に行ってしまったのでした。その世界は、若葉快児が自分のイメージで...

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2013-01-25 (Fri)

まぼろしのペンフレンド/眉村 卓

まぼろしのペンフレンド/眉村 卓

眉村卓さんの「まぼろしのペンフレンド」を読み終えました。この本には、表題作「まぼろしのペンフレンド」、「テスト」、「時間戦士」の3つの作品が収録されています。どの作品も当時の小学生や中学生くらいの読者を対象に書かれたものですが、今読んでもけっこう面白いです。「まぼろしのペンフレンド」は、主人公の渡辺明彦のところに不思議な手紙が届くところから始まります。本郷令子という名前の差出人は、一方的に明彦の周...

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* by さいた
こんばんはー

「まぼろしのペンフレンド」は子供の頃にNHKのドラマで見ましたよ。懐かしいですね!この作品からSFの面白さを教えてもらいましたっけ。

今と昔では色々なシチュエーションの違いが出てきますよね。待ち合わせ場所の行き違いとかも、今の携帯全盛の時代では殆どないですものね。それにしても文通と言う言葉も懐かしいです。言葉自体にキュンときちゃいますね(笑)

* by 横溝ルパン
こんばんは。いつもお世話になります。

そういえば、「まぼろしのペンフレンド」はドラマにもなっていたんですね。私は残念ながら、ドラマ版は見たことがないんです。でも、この作品などの眉村卓さんの子供向け作品で、SFってこんなに面白いんだということを教わりました。

今と昔では変わってしまったものも多いですね。文通もその1つではないかと思いますが、昔は雑誌などでもたいてい文通相手を募集するコーナーがありましたよね。この時代のことを考えると、今は便利でスピーディーになったけれど、何か大切なものをあの時代に忘れてきてしまったような気がしてなりません。

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2008-05-20 (Tue)

不定期エスパー(8)/眉村 卓

不定期エスパー(8)/眉村 卓

長かったイシター・ロウの物語も、とうとうこの「不定期エスパー(8)」で完結します。ようやくカイヤツ軍団の集合地点へと到達したイシター・ロウでしたが、思わぬ事態が彼を待っていました。軍団の中で戦う意思がある者は、既に戦いへと赴き、そこに残っていたのは戦う意思のない者やけが人・病人だけだったのです。思いがけない事態に戸惑うイシター・ロウでしたが、けが人の中に軍団での先輩ラタックとエレスコブ家で親しかった...

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2008-04-13 (Sun)

不定期エスパー(7)/眉村 卓

不定期エスパー(7)/眉村 卓

少し間隔が空いてしまいましたが、眉村卓さんの「不定期エスパー(7)」を読み終えました。カイヤツ軍団からはぐれてしまったイシター・ロウは、それでも2人のダンコール人ザコー・ニャクルとボズトニ・カルカースと共に、軍団の集結地点であるネプトを目指します。ようやくネプトまでたどり着いたイシター・ロウたちでしたが、そこは周囲を敵に包囲されて、敵の艦艇が市民に降伏を勧めるビラをばらまいていたのでした。第1市にカ...

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2008-04-03 (Thu)

消滅の光輪(3)/眉村 卓

消滅の光輪(3)/眉村 卓

「消滅の光輪」も、とうとうこの巻で完結です。第3巻では、事態が予想外の方向に動き始めて、最終的に物語が到達した場所のスケールの大きさには呆然となりました。小さな暴動が頻発する中、それでもマセは最善を尽くしてラクザーンからの退避計画を進めます。暴動の背後に連邦軍が絡んでいるらしいことを知ったマセでしたが、その真意をつかむ前にとうとう大規模な反乱が発生してしまいました。最初は辺境を中心に起こった反乱を...

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2008-03-27 (Thu)

消滅の光輪(2)/眉村 卓

消滅の光輪(2)/眉村 卓

いよいよラクザーンからの退避計画が動き始めました。緊急指揮権を発動したマセは、様々な意見が噴出する中で、かねてから準備を進めてきた計画を実行に移しました。退避計画が進行する中、マセは先住者の意外な行動に直面しました。マセは先住者であろうとも、一緒に別の星へと退避させるつもりでしたが、そのために必要な住民登録に先住者たちは1人も顔を出しませんでした。先住者たちの真意を探るマセは、先住者たちと会見を行...

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2008-03-15 (Sat)

消滅の光輪(1)/眉村 卓

消滅の光輪(1)/眉村 卓

眉村卓さんの司政官シリーズの長編「消滅の光輪」を、ようやく入手することができました。司政官の物語としては、司政官制度が終焉を迎えようとしている次期のお話です。そんな時に惑星ラクザーンの司政官を務めることになったマセは、ラクザーンの太陽が新星化を迎えようとしていることを知らされます。ラクザーンでの生存が不可能となる事態を前に、マセは植民者、先住者などできる限り多くの人々を救うために知恵を絞るのでした...

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2008-02-19 (Tue)

不定期エスパー(6)/眉村卓

不定期エスパー(6)/眉村卓

前巻を読み終えてから間隔が空いてしまいましたが、ようやく眉村卓さんの「不定期エスパー(6)」を読み終えました。圧倒的な敵を前に、イシター・ロウたちはネイト・ダンコールの首都ネプトを防衛するために、決死の戦いを行おうとしていました。しかし、夜間に繰り返される砲撃と闇に慣れた敵の急襲を受けて、部隊は壊滅的な打撃を受けてしまいました。しかしそれでも、イシター・ロウたちはネプトを守るために、絶望的な戦いを続...

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2008-01-01 (Tue)

不定期エスパー(5)/眉村卓

不定期エスパー(5)/眉村卓

新年最初に読み終えたのは、眉村卓さんの「不定期エスパー(5)」でした。5巻では、とうとうイシター・ロウたちネイト・カイヤツ軍団は、輸送艦で前線へと赴きました。その艦内で、イシター・ロウはライゼラ・ゼイという女性観察要員と出会いました。彼女はイシター・ロウがエレスコブ家の出身だと知って、その後のエレスコブ家の情報を教えてくれるのでした。ネイト・カイヤツの反乱分子と見なされたエレスコブ家は、もはや家とし...

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2007-11-26 (Mon)

不定期エスパー(4)/眉村卓

不定期エスパー(4)/眉村卓

眉村卓さんの「不定期エスパー(4)」を読み終えました。エレスコブ家から追放されたイシター・ロウは、連邦軍のカイヤツ軍団に入隊しました。バトワ基地での個兵見習いの訓練を終え、準個兵となったイシター・ロウは、そこに彼以外の不定期エスパーがいることを知りました。その男、セキ・レイから試合を申し込まれたイシター・ロウは、不慣れな超能力を使いこなせずセキ・レイに完敗しました。しかし、それがきっかけとなって、よ...

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2007-10-30 (Tue)

不定期エスパー(3)/眉村卓

不定期エスパー(3)/眉村卓

眉村卓さんの「不定期エスパー(3)」を読み終えました。3巻ではイシター・ロウが、カイヤツIIIでネイト・ダンコールへと向かうことになりました。ここからイシター・ロウの運命が、大きく変わってゆくことになります。カイヤツIIIでの航海は、緊張感を孕んだものでした。今回の旅には、エレン以外にも多くのエレスコブ家の内部ファミリーが同行したのですが、その中にイシター・ロウと因縁のあるトリントス・トリントが加わってい...

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2007-09-30 (Sun)

不定期エスパー(2)/眉村卓

不定期エスパー(2)/眉村卓

眉村卓さんの「不定期エスパー(2)」を読み終えました。エレン・エレスコブの護衛員となったイシター・ロウは、エレンを護衛して第2惑星カイヤツから第3惑星カイヤントへと行くことになりました。その旅でイシター・ロウは、初めての宇宙旅行、初めての惑星を目にすることになるのでした。カイヤントでのエレンは、各地の植民都市をまわって演説を行いました。一部の有力な家の支配から脱して、カイヤントの植民都市は一致団結し...

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2007-09-17 (Mon)

長い暁/眉村卓

長い暁/眉村卓

司政官シリーズの短編集2冊目「長い暁」です。この本では、3編の作品が収録されています。「照り返しの丘」は、司政官制度がスタートして連邦軍の駐留部隊から司政官へ権限が移されたばかりの時代を舞台にした作品でした。司政官の黎明期で、どうやって植民惑星を統治してゆくのか試行錯誤があったようです。この星の原住民は、星を支配していた種族が滅んでしまった後に残ったロボットたちです。司政官としての意欲に溢れた主人...

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2007-09-14 (Fri)

不定期エスパー(1)/眉村卓

不定期エスパー(1)/眉村卓

このところ眉村卓さんの作品を読み続けています。今回読み終えたのは、「不定期エスパー(1)」です。この作品は、以前に2度ほど読んだことがあるので、通して読むのは3回目になります。眉村さんの作品の中では最も長くボリュームがありますが、主人公のイシター・ロウの考え深い性格がとても気に入っています。主人公のイシター・ロウは、ネプトーダ連邦のネイト=カイヤツ育ちの青年です。ネイトというのは、連邦を構成する主権体...

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2007-09-13 (Thu)

司政官/眉村卓

司政官/眉村卓

眉村卓さんのシリーズものとして、今でも根強い人気のある司政官シリーズの1作目を読んでみました。学生の頃に挑戦したことがあるのですが、その時は原住民と呼ばれる植民された惑星に存在する知的生命体の描写になじめず、途中で挫折してしまいました。司政官と呼ばれる役名の人間は登場しますが、各物語の主人公は1人ではありませんので、それも戸惑いの原因だったような気がします。今回も原住民がメインになったお話は今ひと...

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2007-09-10 (Mon)

産業士官候補生/眉村卓

産業士官候補生/眉村卓

眉村卓さんの「産業士官候補生」を読み終えました。これは9篇の短編を収録した作品集です。いずれも未来社会で働く人を主人公に据えて、会社優先、利益優先の殺伐さが感じられる未来社会を舞台にした物語です。SFというオブラートにくるまれていますが、この中の作品が抱える問題は今現実に私達の側にある問題になっているような気がします。収録されている作品のうち、「工事中止命令」「最後の手段」「虹は消えた」の3篇には...

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2007-09-05 (Wed)

つくられた明日/眉村卓

つくられた明日/眉村卓

「天才はつくられる」に続いて、「つくられた明日」も読み返してみました。新聞部の部長をしている永山誠一は、副部長の杉森あかねが読んでいた「未来予告」という占い本を知りました。それは従来の占い本よりもきめ細かく各自のパラメータを計算して、自分にあった1冊を260種類ほどある分類から選び出すという不思議な本でした。あかねに無理矢理押しつけられて、自分に該当する本に目を通した誠一でしたが、その中に書かれてい...

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* by さいた
こんばんは~
眉村卓氏の作品は、『なぞの転校生』『ねらわれた学園』『まぼろしのペンフレンド』などをテレビで見ました。もう観たのは子供の頃なので内容とかは憶えてないんですが、夢中になって見た事だけは記憶にあります。

当時の僕はSFなどは観た事も読んだ事もない子供でして、そんな僕の目に眉村氏の作品は新鮮に映りました。ルパンさんの記事を拝見して、改めて眉村氏の作品を読んでみたくなりました。

ではでは~

* by 横溝ルパン
こんばんは。いつもお世話になります。

眉村卓さんや筒井康隆さんの作品は、昔はテレビドラマ化されていたんですよね。私は残念ながら見たことはないのですが(涙)、その分子供向けのSF小説には夢中になりました。(^^)

眉村さんの作品は、今では書店では滅多にお目にかかりませんが、Book OFFなどの古本屋の100円コーナーを覗くと、置かれていることが多くて、つい購入してしまっています。

古さを感じる部分もありますが、内容的には今でも十分おもしろいと思います。
機会がありましたら、一度手に取られてみてはいかがでしょうか。(^^)

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2007-09-05 (Wed)

天才はつくられる/眉村卓

天才はつくられる/眉村卓

学生時代に大好きだった眉村卓さんの「天才はつくられる」を、久しぶりに読み返してみました。図書委員をしている松山史郎は、間違って納入された「学習教程」という超能力の入門書を読んで超能力が使えるようになりました。しかし、その時から彼は同じ図書委員の橋本敬子、図書担当の坂村先生と共に、超能力を使って人々の優位に立とうとする天才グループに狙われることになったのでした。天才グループは、史郎も仲間に引き込もう...

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2007-09-01 (Sat)

とらえられたスクールバス(後編)/眉村卓

とらえられたスクールバス(後編)/眉村卓

アギノの逃亡の旅に巻き込まれた生徒たちと先生の時間旅行も、いよいよこれで完結です。当時、角川文庫で発売されていたのを、ずっと買い続けていたのですが、どんな事情があったのか前編・中編はあまり間隔を置かずに発売されたのに、後編だけがなかなか発売されずにやきもきしたことを思い出しました。今回あらためて読み返して驚いたのは、時間の流れが無限に分岐するというアイディアや平野兵助の行動が原因で、それまでの主流...

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2007-09-01 (Sat)

とらえられたスクールバス(中編)/眉村卓

とらえられたスクールバス(中編)/眉村卓

時間航行管理局員のクタジマに執拗な追跡を受けながらも、戦国時代を目指しての6人の旅は続いています。この中編では、6人はとうとう関ヶ原の戦いの終了直後へとやって来ました。しかし、そこで6人の乗ったバスは落ち武者を狙う武士たちから追い回されることになったのでした。そんな時、彼らは今は百姓をしていますが、かっては武士だったという平野兵助という男と出会います。兵助は6人がこの世の人間ではないことを見破り、...

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