有川浩さんの「明日の子供たち」を読み終えました。この作品では、児童養護施設が舞台となっています。物語は、新米職員の三田村が出勤するところから始まります。施設に到着早々、散らかっている下駄箱を見つけた三田村は、それを整理し始めました。すると、そんな三田村を叱る女性が現れました。それが三田村の先輩である和泉でした。そして物語は和泉の先輩である猪俣。そして施設の子供である奏子と久志の視点から語られていき...
日々の記録
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有川浩さんの「旅猫リポート」を読み終えました。宮脇悟は、いつも自分の車で昼寝している猫を可愛がっていました。ある日、その猫は車にはねられてケガをしてしまいました。それを助けたことから、その猫はナナと名付けられて悟と一緒に暮らすようになったのでした。ところが、とある理由で悟はナナを飼い続けることができなくなってしまいました。新しい飼い主を探すために、悟はナナを連れてかっての友人たちのところを巡り歩く...
先に発表された「三匹のおっさん」の続編、「三匹のおっさん ふたたび」を読み終えました。前作は、3人のおっさんが無闇に正義の味方きどりで暴力をふるう部分があまり好きになれませんでしたが、2作目となる今作では、そういった部分が薄まってかなり読みやすい内容になっていました。全6話が収録されていますが、第1話では清一の息子の嫁・貴子がパートに出るお話です。お嬢さん育ちだった貴子ですが、パートに出たことで少...
有川浩さんの「ヒア・カムズ・ザ・サン」を読み終えました。出版社で編集者をしている真也には、品物や場所に残された人間の記憶を見ることができる力がありました。ある日、真也は同僚のカオルと一緒にアメリカにいたカオルの父親を迎えに行くことになります。その父親は、ハリウッドで映画の仕事をしていたらしいのですが、真也は力のせいでそれとは異なる記憶を見てしまいます。この本は、そんなあらすじから有川浩が新しい物語...
このところ体調が不安定で、なかなか読書がはかどりませんでした。それでも、ようやく有川浩さんの新作、「県庁おもてなし課」を読み終えることができました。今回の本でターゲットになったのは、高知県に実在する県庁の組織、おもてなし課でした。観光事業推進のため、何か独創的なことをしようという名目で作られた部署なのですが、悲しいくらいお役所体質から抜け出せません。手始めにと、他の県でもやっているように観光特使を...
有川浩さんの新刊、「シアター!2」を読み終えました。前作で完結かと思っていたのですが、内容的にはまだ続けられそうなのにもったいないなあと思っていたら、まさかの続刊の発売でうれしかったです。前巻では、鉄血宰相こと春川司、その弟の巧、そして声優としてのキャリアがありながら劇団に飛び込んできた羽田千歳あたりが物語を動かしていましたが、今回は前回影が薄かった他のメンバーが前面に出てきました。そこそこ売れる...
有川浩さんの最新刊、「ストーリー・セラー」を読み終わりました。この物語は、Side AとSide B、2つで対となっていました。先にSide Aの方がアンソロジーに収録されたらしいですが、それは未読でした。作中でも語られていますが、AとB対になったことで1つの形としてまとまった作品になったと思います。Side Aでは、作家の妻が突然奇病に冒されます。考えることで寿命が縮んでしまうという病気なのだそうです。そこからお話はさ...
全作品読んでいる数少ない作家・有川浩さんの新刊、「キケン」を読み終えました。けっこうハイペースで新刊が発売される有川さんですが、ペースが速い割に作品の質が落ちてないのが凄いです!この物語は、成南電気工科大学の機械制御研究部、通称・キケンに集まった面々を主役に、彼らの楽しい学生生活を描いたお話です。メインとなる登場人物は、爆弾魔の部長・上野。大魔神と恐れられる副部長・大神。新入生の元山と池谷の4人で...
有川浩さんの新刊、「シアター!」を読み終えました。いつもはハードカバーで出版されることが多い有川さんの本ですが、今回は珍しく文庫書き下ろしで発売されたおかげで、図書館のお世話にならずに読むことができました。(^^;今回の物語は、借金を抱えた小劇団のお話です。劇団の主宰者である巧は、300万円の借金の肩代わりを兄の司にお願いしました。そんな巧に司が出した条件は、2年間で300万円を返済できる劇団になれ!という...
有川浩さんの新作、「フリーター、家を買う。」を読み終えました。読む前から、とにかく最初が暗く重い話だと知っていたので、少し緊張しながら読みました。主人公の武 誠治は、そこそこの大学を卒業してようやく就職したのに、その会社を3ヶ月で辞めてしまいました。それ以来、誠治はフリーターとしてだらだらと暮らしてきました。そんな時、母親の様子に異変が!なんと20年来に渡るご近所のいじめが原因で、母親が重度の鬱病に...
有川浩さんの新刊、「植物図鑑」を読み終えました。前作の「三匹のおっさん」は、それなりに楽しいお話でしたが、有川さんの作品にしては恋愛成分が少なめだったのがちょっと不満でした。今回の「植物図鑑」は、その不満を一気に晴らしてくれるような、ラブラブで爽やかな物語でした。(^^)会社員で一人暮らしをしている河野さやかは、ある日一人のイケメンを拾いました。行き倒れていた青年を助けて、彼を自分の部屋で一緒に生活さ...
有川浩さんの新作、「三匹のおっさん」を読み終えました。還暦を迎えた元3匹の悪ガキが、ご町内の平和を守る三匹のおっさんとして活躍する連作短編集でした。剣道の達人のキヨ、柔道家のシゲ、メカいじりの達人ノリ、そしてキヨの孫・祐希とノリの娘・早苗が主要な登場人物です。この本には、三匹が活躍する6本の作品が収録されていました。第1話では、悪質な恐喝。第2話は強姦犯。第3話は詐欺師。第4話は、動物虐待。第5話...
気がつけば何のかんので有川浩さんの本で、書店や図書館で手に入る本は全て読み終えていました。ということで13冊目の有川さんの本、「ラブコメ今昔」を読み終えました。この本は自衛官を題材にした短編集でした。「クジラの彼」とは違って、これまでに書かれた自衛隊三部作との繋がりはありませんので、単独の短編集としても楽しむことができます。この本には、「ラブコメ今昔」、「軍事とオタクと彼」、「広報官、走る!」、「青...
有川浩さんの「クジラの彼」を読み終えました。自衛隊三部作の「空の中」「海の底」の番外編も収録されている、自衛隊をネタにした短編集でした。自衛隊がらみのお話ですが、どれも基本的にベタ甘なお話のオンパレードでした。図書館シリーズで有川さんの作品を読み始めたばかりの時には、「うわ~、このベタ甘にはついていけない」とあまりのラブラブ展開に恥ずかしくて、読書中に転げ回りたくなることが何度もありましたが^^;、...
有川さんの自衛隊三部作、第3弾「海の底」を読み終えました。横須賀基地で基地を市民に開放するイベントを開催していた時に、突如として海から巨大なザリガニが襲いかかってきました。町内の仲間たちとイベントに来ていた子供たちも、その襲撃に巻き込まれてしまいました。彼らはたまたま港に停泊していた、自衛隊の潜水艦に一時的に避難することになりました。物語はザリガニを阻止しようとする機動隊の活躍と、艦内に閉じこめら...
このところ有川さんの小説をいくつか読んでいたので、この機会に自衛隊三部作も読んじゃえ!と勢いで第2作の「空の中」に手を出してしまいました。(^^;高度2万メートルで起こった2度の飛行機事故。その原因はなんと、2万メートルの上空を住み家にしていた人類にとって未知の生物が原因だったのでした。物語は、その事故の原因を調査しようとする大人側の視点と、偶然未知の生物の片割れを拾った中学生の男の子の視点から描かれ...
先日、図書館戦争シリーズを読み終えたばかりなのに、再び有川さんの本に手を出してしまいました。関西のことは全然わからないのですが、阪急電車の今津線を舞台にした連作短編形式の物語です。いつも図書館で顔を合わせる男女が電車で出会うお話をスタートに、次の物語はその時に脇役で登場した人物の視点から物語が進んで行く形式でお話が続きます。電車の往路と帰路の組み合わせで1つの物語になっているのですが、図書館からの...
図書館戦争シリーズの別冊も、とうとう2冊目です。2作目となった今回は、意外にも本編では影が薄かった緒方副隊長にスポットが当たるお話から始まりました。大学時代に緒方が知り合った女性との切ない恋の物語なのですが、最後に少しだけ希望が見える終わり方だったのが上手いなあと思いました。そして2本目は、堂上と小牧の若かりし頃のお話でした。今では完璧で頼れる上司としか見えない二人ですが、若い頃にはいろいろと失敗...
図書館シリーズの番外編とでもいうべき、「別冊 図書館戦争I」を読み終えました。ベタ甘の恋愛仕様ということで覚悟はしていましたが、まさか郁と堂上がここまでベタベタしてみせてくれるとは思いませんでした。2人の関係だけに絞ると、キスから愛撫、セックス、同棲というお話の流れで、愛撫、セックスあたりは微妙にエロかったりもしてますねえ。(^^;そんな2人よりも気になったのは、柴崎と手塚です。2人はかなりいい雰囲気で...
図書館シリーズ以来気になっている、有川浩さんのデビュー作を読んでみました。突如宇宙から飛来した塩の柱の影響で、世界は塩害と呼ばれる崩壊の時を迎えていました。人間が塩の固まりになって次々と死んでゆくのです。多くの人が塩の柱になって死に、社会システムも崩壊寸前、弱い者が強い者の犠牲になってゆく社会へと世界は変貌していました。最初のエピソードを読んだ時は、ファンタジー系のお話かと思ったのですが、読み進む...
図書館シリーズも、いよいよ「図書館革命」で最終巻となりました。今回は、これまでのように1話で1エピソードではなく、1巻通してのお話となりました。敦賀の原発にヘリが突っ込むというテロが発生しました。最初は図書隊とは関わりのない話かと思いましたが、そのテロの手口が作家・当麻蔵人の書いた小説と酷似していたことから、良化委員会が当麻を拉致して執筆活動に制限を加えようとする動きがありました。郁たちはそんな当...
図書館シリーズ第3弾、「図書館危機」を読み終えました。アニメでは既に放映された、郁が憧れの王子様から卒業するお話から、茨城県の美術館の県展での戦いが描かれました。郁と堂上は相変わらずというか、恋愛なんだけれどコメディで今ひとつ感情移入しきれないものがあります。一応、体育会系出身なのに、郁が上下関係に無頓着すぎるのも何だか気に入らないですし・・・。そんな中で、引きつけられるのは毬江と小牧教官のやり取...
有川浩さんの「図書館内乱」に登場する「レインツリーの国」、それを現実の本にしてしまったのが、この物語です。大阪から上京してきた向坂伸行は、学生時代に読んで以来、ずっと結末が納得できなかった本の感想をネットで探しました。そこで出会ったのが、ひとみという女性が作ったブログに書かれていた感想でした。その感想に興味を持った伸行は、ひとみにメールで自分の感想を伝えます。そこから2人の付き合いははじまりました...
有川浩さんの図書館シリーズ、第2弾です。今回は良化委員会との戦いよりも、図書館内部の原則派と行政派の争いがメインになっていました。最初は、既にアニメにもなった、郁の両親が図書館に見学にやって来るお話です。コメディタッチで笑わせながら、最後にちょっとほろりとさせられるいいお話でした。続いては、これまで脇役だった小牧教官にスポットが当たります。さらに柴崎、手塚と郁の周辺にいる人たちに次々とスポットが当...
アニメの「図書館戦争」が面白かったので、原作にも手を出してみました。基本的なストーリーの流れはアニメと一緒ですが、図書館内部でも法律を遵守することを優先する原則派と、教育委員会などと繋がりのある行政派との確執があるという部分で、原作の方が深みがありました。おおむねアニメの第1話から第4話までの内容でしたが、アニメにならなかった中学生の子供たちが「子供の健全な成長を考える会」とフォーラムで意見を戦わ...