日々の記録

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三文オペラ手塚治虫さんの「七色インコ」のおかげで、タイトルを覚えていたブレヒトの「三文オペラ」を読み終えました。

大勢のギャングを率いているメッキは、乞食同友会の社長であるピーチャムの娘ポリーを誘惑して結婚式を挙げてしまいました。乞食同友会というのは、多くの乞食たちを管理する団体です。特定の地区に乞食が集中しないように、それぞれに担当区域を割り振ったり、より哀れみを誘うための衣装を貸し出し、その見返りとして稼ぎの何割かを徴収しています。

ケチなピーチャムは、娘を金持ちに嫁がせようと考えていました。それが娘が勝手にメッキに熱を上げてしまったので、腹を立てています。しかもメッキは、本気でポリーのことを愛しているわけではなく、複数の女性と関係を持っていたのでした。

ギャングとしても荒稼ぎしているメッキですが、なぜか警察には逮捕されません。それは警視総監であるブラウンが、メッキの昔からの友人だからでした。メッキが罪を犯しても、ブラウンがそれを握りつぶしていたのでした。その見返りに、メッキは稼ぎの一部をブラウンに渡していたのでした。

メッキと警視総監が友人であることを知っても、ピーチャムの怒りはおさまりません。そこでメッキの娼婦の1人を買収して協力者にして、ついにメッキを逮捕させたのでした。しかしメッキは、別の愛人の力を借りて牢獄から逃げ出してしまうのでした。

すぐに遠くに逃亡すればいいのに、またしてもメッキは別の愛人のところに転がり込みます。それを知ったピーチャムは、女王の戴冠式を乞食を動員して妨害するとブラウンを脅して、再びメッキを逮捕させるのでした。そしてついに、メッキの処刑が行われようとしています。

さすがのメッキも、今度ばかりは腹をくくります。いよいよ処刑が始まるという時、騒動を知った女王からメッキに恩赦を与えるようにという命令が届きます。そればかりか、城や年金まで与えて、その後の生活まで保障してくれるのでした。現実には起きそうもないことが起きる、三文オペラゆえの結末でした。

実際に舞台で演じられることを想定して翻訳されているので、セリフのテンポが良くてとても読みやすかったです。
物語の合間に入る、いろいろな歌も楽しいですね。ただ本では、どんなメロディーで歌われるかまではわからないので、実際の歌を聴いてみたくなりました。

物語の内容としては、数少ない富者が多くの利益を独占して多くの貧者が生まれている、という現代にも通じるものでした。貧者の中にも、ピーチャムのようにさらに貧者が利用される構造が出来上がってしまうのが、さらに悲惨ですね。

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