時々の記録

コンピュータとアニメ感想etc.のブログです。 ☆ゆるゆるっと更新中です☆

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2019-05-15 (Wed)

ゆりかごで眠れ/垣根 涼介

ゆりかごで眠れ/垣根 涼介

垣根涼介さんの「ゆりかごで眠れ」を読み終えました。物語の主人公は、コロンビアに移民した日系人のリキです。彼はコロンビアの有力な麻薬密輸組織のボスでした。そんな彼が、日本にやって来ました。その目的は、仲間の殺し屋が警察に拘留されたのを救い出すためでした。なぜ日本人のリキが、コロンビア・マフィアのボスになったのか。物語は彼の過去と現在を交互に描いていきます。それと並行して語られるのが、日本警察の組織犯...

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2019-02-01 (Fri)

信長の原理/垣根 涼介

信長の原理/垣根 涼介

垣根涼介さんの「信長の原理」を読み終えました。著者には先に、「光秀の定理」という明智光秀を主人公とするお話がありますが、この作品では信長側から物語が始まります。物語の中盤くらいまでは、信長自身の視点でお話が動いていきます。幼い頃から癇が強く、周囲から持て余されていた信長が、蟻の行動を観察していて全体の中で、やる気があるのが2割、どっちつかずが6割、やる気がないのが2割という法則に気づきます。それが...

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2016-11-13 (Sun)

ヒートアイランド/垣根 涼介(再)

ヒートアイランド/垣根 涼介(再)

久しぶりに垣根涼介さんの「ヒートアイランド」を再読しました。この後、「ギャングスター・レッスン」、「サウダージ」、「ボーダー」と続いていくシリーズの第1作です。渋谷のストリートギャング雅を束ねるアキは、相棒のカオルと共に血の気の多い若者を集めて戦わせる興業をしていました。アキとカオルのコンビは絶妙で、荒事はアキが担当して、経理などの実務面はカオルが担当していました。そんな2人の配下のチンピラが、思わ...

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2016-10-11 (Tue)

室町無頼/垣根 涼介

室町無頼/垣根 涼介

垣根涼介さんの「室町無頼」を読み終えました。著者の歴史小説は、「光秀の定理」に続いての2作目です。「光秀の定理」は面白いんだけれど、垣根作品としてはもう1つといった感じでした。しかし、この作品は文句なしで楽しめる作品でした!物語の舞台は、室町時代の末期。才蔵の父は、主を失い牢人となった元侍です。際だった才もなく、頼りとなる縁者もないため、とある村の雑役をして命をつないでいます。父はその血筋を誇りに...

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2014-07-31 (Thu)

迷子の王様/垣根 涼介

迷子の王様/垣根 涼介

垣根涼介さんの「君たちに明日はない」シリーズ第5弾、「迷子の王様」を読み終えました。リストラ請負人の村上真介の人生と、その仕事の過程で関わるさまざまな人々を描いてきたこのシリーズも、今回で終了です。今回は「トーキョー・イーストサイド」「迷子の王様」「さざなみの王国」「オン・ザ・ビーチ」の4作品が収録されていました。私自身が現在仕事での転換期を迎えようとしているせいもあったせいか、今回はいつも以上に...

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2014-03-24 (Mon)

月は怒らない/垣根 涼介

月は怒らない/垣根 涼介

垣根涼介さんの「月は怒らない」を読み終えました。物語は主として3人の男の視点から語られます。1人は多重債務者の取り立て人。ヤクザではないものの、限りなく裏に近いところで生きている男。1人は居酒屋で知り合った大学生。もう1人は既婚の警察官。この3人は、なんと同じ1人の女性と付き合っているのでした。その女性の名は、三谷恭子。なぜこんな不思議な人間関係ができあがったのか、それが語られていきます。3人の男...

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2014-03-07 (Fri)

光秀の定理/垣根 涼介

光秀の定理/垣根 涼介

垣根涼介さんの「光秀の定理」を読み終えました。著者の初めての時代小説ということで、期待半分、不安半分といった気持ちで読み始めました。そして、垣根涼介さんの作品は、やっぱり垣根涼介さんの作品だったと思い知りました。垣根流の物の見方を交えて語られる物語が、本当に面白かったです。物語は京で3人の男が出会うところから始まります。1人は関東から流れてきた剣士・新九郞、1人は原始仏教の実践者である坊主・愚息。...

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2014-01-19 (Sun)

狛犬ジョンの軌跡/垣根 涼介

狛犬ジョンの軌跡/垣根 涼介

垣根涼介さんの「狛犬ジョンの軌跡」を読み終えました。主人公の太刀川要は、33歳のフリーの建築士です。深夜気の向くままにドライブに出かけた要は、その途中で傷ついた黒犬を助けました。その犬はただの犬ではなく、なんと狛犬だったのです。という、垣根さんの作品にしては珍しく、ちょっとSFっぽいというかファンタジーっぽい雰囲気の作品でした。なぜか他のペットには嫌われているその犬に、要はジョンという名前をつけて飼...

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2013-02-23 (Sat)

勝ち逃げの女王/垣根 涼介

勝ち逃げの女王/垣根 涼介

垣根涼介さんの君たちに明日はないシリーズ第4弾、「勝ち逃げの女王」を読み終えました。今回は「勝ち逃げの女王」、「ノー・エクスキューズ」、「永遠のディーバ」、「リヴ・フォー・トゥディ」の4作が収録されていました。それぞれの作品では、航空会社、証券会社、楽器会社、ファミレスがテーマとなっています。「勝ち逃げの女王」では、いつもはリストラを請け負っている真介が、今回は大量の退職希望者の中からベテラン社員...

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2013-02-04 (Mon)

張り込み姫/垣根 涼介

張り込み姫/垣根 涼介

垣根涼介さんの「君たちに明日はない」シリーズ、第3弾「張り込み姫」を読み終えました。リストラ請負業、村上真介を主人公にしたこのシリーズも3作目になりました。今回は、「ビューティフル・ドリーマー」、「やどかりの人生」、「みんなの力」、「張り込み姫」の4作が収録されていました。その中でも、一番面白かったのは、大手自動車メーカー・マスダの整備士を主人公にした「みんなの力」でした。メーカー名のマスダは、思...

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2013-01-30 (Wed)

借金取りの王子/垣根 涼介

借金取りの王子/垣根 涼介

垣根涼介さんの「君たちに明日はない」シリーズ、第2弾「借金取りの王子」を読み終えました。主人公の村上真介は、相変わらず企業のリストラを請け負う仕事をしています。8歳年上の恋人、陽子も相変わらず健在です。今回は4つの企業のリストラ話、そして1つの人材派遣が描かれました。その中でも印象に残ったは、第2作の「女難の相」と第3作の「借金取りの王子」でした。「女難の相」では、保険会社のリストラを真介たちが請...

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2012-11-11 (Sun)

人生教習所/垣根 涼介

人生教習所/垣根 涼介

垣根涼介さんの「人生教習所」を読み終えました。就職斡旋率100%をうたったセミナーが小笠原諸島で行われることになりました。それにひかれて多くの人間がセミナーに申し込みをします。そこから選ばれた人間たちは、セミナーに参加して小笠原の自然や歴史、人々に触れるうちに何かが変わっていくのでした。物語のメインとなる3人は、引きこもりの大学生、元ヤクザ、太った女性フリーライターと、それぞれにさまざまな問題を抱え...

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2012-11-03 (Sat)

クレイジーヘヴン/垣根 涼介

クレイジーヘヴン/垣根 涼介

垣根涼介さんの「クレイジーヘヴン」を読み終えました。坂脇恭一はとある旅行代理店に勤めるサラリーマンです。そんな彼は、ふとした偶然から美人局をやっているチンピラとその女と知り合いました。そのチンピラに因縁をつけられて脅されている同僚から頼まれて、恭一はそのチンピラと話をつけることになりました。ところが、勢い余ってそのチンピラを殺してしまったのでした。恭一の中には、もともと凶暴なものが潜んでいました。...

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2012-10-20 (Sat)

君たちに明日はない/垣根 涼介

君たちに明日はない/垣根 涼介

垣根涼介さんの「君たちに明日はない」を読み終えました。村上真介は、企業からの依頼でリストラを請け負う会社の社員です。本来ならばリストラは、会社の人事部門が中心となって行うのですが、さまざまな思惑で内部処理できない会社が真介たちの会社に依頼してくるのです。自分の言動1つで、ひょっとしたら1人の人間の人生さえ狂わせてしまうかもしれない緊張感を持ちつつ真介は仕事に向かっています。この本には、そんな真介が...

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2012-10-09 (Tue)

午前三時のルースター/垣根 凉介

午前三時のルースター/垣根 凉介

垣根凉介さんのデビュー作、「午前三時のルースター」を読み終えました。旅行代理店で営業をしている長瀬は、得意先の宝石会社の社長・中西から孫をベトナムに連れて行って欲しいと依頼されました。孫の慎一郎の父親は、ベトナムで事業を進めようとした時に行方不明になってしまったのです。事件からは6年も経過していますし、現地の警察も父親は何者かに殺害されたと判断しています。その依頼を引き受けた長瀬でしたが、慎一郎の...

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2010-11-19 (Fri)

ボーダー/垣根 凉介

ボーダー/垣根 凉介

垣根凉介さんの「ヒートアイランド」を始まりとする物語の第4作目にあたる、「ボーダー」を読み終えました。その後のシリーズで、"雅"のリーダーを務めてきたアキのその後は描かれましたが、サブリーダーだったカオルのその後は描かれていませんでした。この第4作では、いきなりカオルのその後が描かれて、期待が高まりました!アキが裏金を専門に狙う柿沢や桃井の仲間になり、カオルの前から姿を消しました。しばらくはカオルは...

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2008-12-30 (Tue)

ギャングスター・レッスン/垣根 涼介

ギャングスター・レッスン/垣根 涼介

「ヒートアイランド」の続編、「ギャングスター・レッスン」を読み終えました。この本は「ヒートアイランド」とは違い、連作短編形式でした。「ヒートアイランド」で裏金専門の強盗の仲間入りをしたアキを、一人前の強盗にするために、柿沢や桃井がアキを鍛えるお話でした。偽の戸籍作りから始まり、逃走に使用する車のチューンナップと試走、そして銃の入手と訓練。さらに予行練習を経て、いよいよ実戦への参加とアキの成長する様...

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2008-12-28 (Sun)

ヒートアイランド/垣根 涼介

ヒートアイランド/垣根 涼介

先日「サウダージ」を読み終えたばかりですが、垣根涼介さんの「ヒートアイランド」にも手を出してみました。これは「サウダージ」の姉妹編ともいえる作品で、時間的には「サウダージ」より前。アキがまだ柿沢や桃井の仲間になる以前のお話です。「サウダージ」でも触れられていたように、その頃まだ十代の若者だったアキは、カオルという若者と組んでストリートギャングたちの格闘ショーを見せ物にして稼いでいました。そんなアキ...

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2008-12-22 (Mon)

サウダージ/垣根涼介

サウダージ/垣根涼介

垣根涼介さんの「ワイルド・ソウル」が面白いと聞いて興味を持ったのですが、図書館に見あたらなかったので、この「サウダージ」を借りてきました。大藪春彦さんの小説を思わせる、銃の調達や車のチューンナップの描写もあって、一気に読み切らせる面白さがある作品でした。メインとなる視点は、日系ブラジル人であることにコンプレックスを持ち、それを隠して生きている耕一と、渋谷のストリートギャングのリーダーだったけれど、...

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